ゲームプレイ雑記

Xenoblade Definitive Edition ゲーム紹介・レビュー

ゲーム内容

名作「ゼノブレイド」の決定版!

本作は過去にWiiおよび3DSで発売された「ゼノブレイド」の完全版にあたる作品。キャラクターやフィールド等のグラフィックは一新され、メニュー画面などのUIもより使いやすく改善されている。

その他にも、「カジュアルモード」「タイムアタック」「上級者設定」の追加等々、数多くの機能の追加や改善が行われている。

公式では、本作をリマスター作品と位置付けている。確かに原作のシナリオの内容や、戦闘システム等は原作そのままの為、定義としてはリマスター作品とするのが正しいのかもしれないが、本作の改善っぷりはリメイク作品を名乗っても個人的には許されるレベルではないかと思う。

原作「ゼノブレイド」はWiiの「みんなのニンテンドーチャンネル」でプラチナ評価(※)を獲得する等、元々名作として評価されている作品。それが今回、原作の良いところはそのままに、欠点を改善した決定版として蘇ったとあれば、もう面白くない訳が無い!といった感じの作品。

※みんなのニンテンドーチャンネルでのプレイユーザーの評価点平均95点以上のソフトに与えられる評価。ゼノブレイド以外にもプラチナ評価となったソフトはあるが、みんなのニンテンドーチャンネルのサービス終了までプラチナ評価を維持し続けたのは唯一ゼノブレイドのみ、とのこと。

2柱の神「巨神」と「機神」の上に広がる広大な世界

ゼノブレイドの世界の生き物は、地球ではなく「巨神」「機神」と呼ばれる2柱の巨大な神の体の上で生活をしている。設定もなかなか凄いが、何より凄いのが、フィールドの広さと美しさ。

ゼノブレイドのフィールドは、街やダンジョン等のフィールド全体的に広いうえ、高低差が大きく、立体感のある造りになっている。その広大なフィールドは、カメラを回して眺めているだけで圧倒される程の迫力を持つと同時に、物語の舞台であり、シナリオにも深く関わる「巨神」「機神」という存在が、圧倒的なスケールを持つ大いなる存在であることを、プレイヤーに印象付けるのにも一役買っている。

また、フィールドの広大さに加えて特筆したいのが、景色の美しさ。巨神の世界「巨神界」では、平原や、海、原生林といった、自然の雄大さを表現した場所が多い。一方機神の世界「機神界」では、機械尽くしの巨大な施設や、要塞内を進んだりと、多彩なフィールドを冒険することが出来る。それら全てが、広大であると同時に、ファンタジーな世界としての幻想的な美しさを兼ね備えている。

最近ではゲーム機の性能向上も相まって、広大なフィールドを冒険できるゲームはゼノブレイド以外にも多数存在しているため、単にフィールドが広いという事は、そこまで特徴的なセールスポイントとは言えないかもしれないが、ゼノブレイドのフィールドの凄い所は、その圧倒的な広大さに加えて、ファンタジー世界としての幻想的な美しさを兼ね揃えており、非日常的な世界で冒険をする没入感を高めてくれる点である。

奥深いが、理解しやすいストーリー

ゼノブレイドの最も好きな点を1つ挙げるとすれば、自分の場合は「ストーリー」。本作のストーリーは、世界が巨神と機神の2柱の神の上で成り立っているという独特な設定な上、SF的な要素も多く、スケールの大きい内容になっている。

こう書くと、なんだか難解でとっつきにくそうと思うかもしれないが、実際にプレイしてみるとストーリーはとってもわかりやすい。SFものにありがちな難しい専門用語も本作では必要最小限に抑えられており、作中で頻出する単語はシンプルでわかりやすい。巨神の上の世界だから「巨神界」、機神の上の世界だから「機神界」という感じで、感覚的に意味が理解しやすく、すんなりと話の流れを追うことが出来る。

肝心の内容も、物語が進むにつれて世界の真実が少しづつ明らかになっていく構成や、所々に挟まれる意外性のある展開等、終始プレイヤーの興味を引き付ける内容となっている。

また、ムービーシーンの演出の良さもポイント。各キャラが自分の信念を主張するシーンや、敵との激闘を繰り広げる場面は、BGMや声優の熱演等の演出も相まって、とてもアツい展開となっている。本作ではこのような物語が大きく動くクライマックスな場面では、大抵BGM「敵との対峙」が流れるのだが、ゼノブレイドのストーリーは基本的に熱い展開の連続なので、このBGMはゲームクリアまで頻繁に聴くことになる。そして、まんまと毎度感動させられてしまう。この辺の演出の良さは、あれこれ説明するより実際にプレイして体感して欲しいところ。

Definitive Editionでの追加要素

本作は、Wii版のゼノブレイドを原作としたリマスター作品だが、高解像度化などのグラフィック向上のみならず、様々な要素の追加や改善が施されている。難易度調整機能や、オートセーブ機能の追加等、その内容は多岐に及ぶが、その中で自分が特に嬉しかったものを紹介。

「ファッション装備」機能追加でオシャレに冒険

ゼノブレイドでは、頭・胴・腕・腰・足の各部位の防具がキャラクターのグラフィックに反映される仕様の為、新しい装備を手に入れた際は、性能だけでなくその見た目も楽しむことが出来る。ただ、Wii版の原作ではこの仕様が裏目となり「パラメータを強い装備で最適化しようとすると見た目がダサくなる」ということが度々起きていた。

原作では手持ちの一番強い防具を単純に装備させると、上半身と下半身の見た目がチグハグで統一感が無かったり、モブ兵士のような見た目になってしまったりと、強さと見た目のカッコよさを両立させることが難しかった。しかし、ゼノブレイドの戦闘は強さを妥協した装備で勝てるほど甘くは無いので、見た目を妥協する必要があった。

しかしDefinitive Editionでは「ファッション装備」の機能が追加され、実際の装備とは別に、キャラの装備の見た目だけを変更することが可能になった。この機能のおかげで、装備の見た目とパラメータの良いとこ取りが出来る。

ちなみにファッション装備として見た目に適用できるのは、1度入手したことのある装備のみ。そのため、性能的に弱い装備であっても見た目のレパートリーを増やす目的で収集する意義が生まれたのも嬉しいポイント。

「タイムアタック」で腕試し!

Definitive Editionでは連続で出現する敵を素早く倒し、成績を競う「タイムアタック」が追加された。

タイムアタックの課題は全10種類で、育成したキャラを好きに組み合わせて挑む「フリー」と、キャラやレベル等が固定されたパーティで挑む「リミテッド」が存在。好成績でクリアすると、前述のファッション装備のコーディネートに役立つ水着装備がゲットできたり、各種アイテムと交換できるポイントが多くもらえたりする。

ストーリー終盤まで進めると解放される後半の課題では、ラスボスをも凌ぐ強敵との連戦が待ってる上、リミテッドでは育成でパラメータを上げてゴリ押すことが出来ず、戦闘システムの理解や操作技術等が求められるため、Wii版はやりこみ尽くした!という人でも歯ごたえのあるバトルを楽しめる。

ちなみにタイムアタックは無理にやらなくてもストーリー進行には影響がなく、やりこみ派に向けたコンテンツ。本編クリアのみが目的であれば、完全スルーでももちろん問題ない。

追加ストーリー「つながる未来」

自分にとって一番の期待要素であり、一番の不安要素でもあった追加ストーリーの「つながる未来」。

本編のシナリオの内容が素晴らしく、良くまとまった綺麗な終わり方をしているので、この追加要素が蛇足とならないか懸念していたが、実際プレイしてみたら、その不安は杞憂だった。

シナリオの内容は、本編クリア後の後日談としてハイエンター族のその後を語る内容。新キャラも多数出現し、戦闘システムも若干変化しており、新鮮な気持ちでプレイが出来る。本編同様、所々熱い演出もあるし、本編を貶めるような余計な後付け設定等もなく、素直に満足。

ちなみに本編で仲間同士の会話を鑑賞できるキズナトークは、この追加ストーリーでは「ナカマトーク」に名を変え、キズナトークとは異なりフルボイスでの会話を聞くことが出来る。本編のキズナトークは仲間同士の好感度の条件が厳しい割には、会話がテキストのみで若干味気なかったので、ボイスが付いたのはとても嬉しいポイント。欲を言えば本編のキズナトークにもボイスをつけて欲しかったが、まあそこまで言うと欲張りすぎかなと。

その他気になった点

移動が若干手間になる場面も

本作のフィールドの広大さは、特筆すべき素晴らしいポイントではあるが、時折その広大なフィールドが裏目に出て、移動を手間に感じてしまう事がある。もちろん、移動の手間を軽減するファストトラベル機能は搭載されているが、目的地によってはファストトラベルを駆使しても移動に時間が掛かってしまう場合がある。若干ながら移動速度を上げる装備アイテムも存在するが、装備枠を消費するためその分若干不利になってしまう上、装備しているキャラ以外には効果が適用されないため、操作キャラを切り替える際に面倒。

Definitive Editionでは対策としてオートラン機能が追加されているが、あくまで自動で一直線に移動し続ける機能なので、気がつくと壁や段差に引っかったり、方向転換には結局操作が必要だったりと、若干癖があるため、どちらかというとダッシュ機能を追加して対策して欲しかった。

アイテム整理が面倒

本作では、敵からのドロップやクエストクリア時などに、装備や素材等の様々なアイテムが頻繁に入手できるが、不要アイテムを売却したり、処分する際に、複数のアイテムを選択して一括で処分することが出来ないため、一つ一つ選択して売却・処分を行う必要があり、手間がかかる。

アイテム所持数の枠はある程度余裕があり、ゲームを1周クリアする程度ではあまり問題にならないことが多いが、サブクエストを隅々までやりつくしたり、ゲームを周回してやりこむ場合、アイテム所持数の上限を超えてしまう事が多く、アイテム整理が必要になるので、一括売却機能が無いのが地味に不便。

一応、Definitive Editionではアイテム処分の手間を軽減する目的で、売却時にLボタン長押しで、アイテムを連続で売却する機能が追加されている。しかしこの機能は事前にアイテムを複数選択し、一括で売却するものではなく、Lボタンを長押している間、カーソル位置のアイテムをガトリングの如く次々売却していくというもの。これはこれで、ソート機能と組み合わせると便利な場合もあるが、Lボタンを離すタイミングを誤ると、売りたくないアイテムまで売却してしまうため、癖があってあまり使う気にはならない。素直に事前に複数選択して一括売却を行うタイプの機能を実装して欲しかった。

まとめ

魅力的な世界観、広大で美しいフィールド、優れたシナリオや演出など、様々な点で高い評価を得ていた名作「ゼノブレイド」。自分にとっても思い入れ深い作品で、それが決定版として蘇るとなれば、自然と期待も大きくなるが、本作は膨らんだ期待に十分以上に応えてくれた。

原作の良さはそのままに、グラフィックやUIは大きく改善さており、その他にも多数の追加要素が含まれ、まさに決定版としてふさわしい出来となっている。シリーズファンのみならず、ゲーム好きなら遊んでおいて損ナシ!と自信をもって言い切れる作品。